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鼓膜切開自体で難聴になるという心配はまずないと思います。むしろ、膿がたまっているのに切開をせずに飲み薬だけに頼っていると、場合によっては不完全な治癒となり鼓膜の奥に浸出液がたまる滲出性中耳炎に移行することがあります。この状態になると軽い難聴を生じます。この時点で鼓膜を切開し、浸出液を出せば難聴は治りますので、永久的に難聴が残る心配はまずありませんが、急性期にタイミングよく鼓膜切開をしておいた方が治癒までの期間が短かくなるだろうと思われます。全例で鼓膜切開が必要というわけではありませんが、抗生物質で治りにくい、膿がたまっている、中耳炎が原因と思われる高い熱があるなどの場合は、適切な時期に鼓膜を切って、膿を出した方が良いでしょう。 |